高齢者が住みやすい一軒家とは?メリットやおすすめの間取り例も紹介

高齢者が住みやすい一軒家 アイキャッチ画像

高齢者になっても安心して暮らせる家は、生活の動線がスムーズで、安全性を考慮した設計が特徴です。一軒家に高齢者が暮らすと、さまざまな利点があります。この記事では、高齢者が暮らしやすい家の特徴と、メリットとデメリット、おすすめの間取りを紹介します。

目次

高齢者が暮らしやすい一軒家の特徴4つ

高齢者 家族

高齢者が暮らしやすい家にはどのような特徴があるのか。ここでは、4つの条件に分けて紹介します。

①バリアフリー化されている

バリアフリー化とは、年齢や性別、身体的・精神的特徴を問わずに、すべての人が安全に暮らせるように、障壁を取り除いた設備のことを指します。

高齢者が暮らしやすい一軒家にするには、以下のようなバリアフリー化が望ましいです。

  • 小さな段差をなくし、フラットな床にする
  • 手すりやスロープを取り付けて、転倒を防止する
  • 床材に滑りにくいものを選ぶ
  • 部屋の温度差をなくし、ヒートショック対策をする
  • 車イスが余裕をもって通れるスペースをつくる

高気密・高断熱の一軒家にすれば、快適性だけではなく、温度差によって目まいや気絶などが起こる「ヒートショック」を防止できます。

②安全・快適性を向上させる設備がある

高齢者になると、身体的・精神的トラブルなどが起きやすいです。介護が必要となっても、一軒家に暮らせるように、設備を整える必要があります。例えば、以下のような設備があると便利です。

  • 緊急ブザー…トラブル時に外部へ連絡がとれる
  • コンロのIH化…火災の危険性が軽減できる
  • フットライト…夜間トイレへの移動が楽になる
  • 電動シャッター…力がなくてもシャッターを開閉できる
  • 引き戸…車イスでも開けやすい
  • キッチン・洗面所下に空間…車イスで利用しやすくなる

ユニバーサルデザイン(すべての人が利用しやすい設計)と書かれている設備は、高齢者でも操作がしやすいものが多いですよ。

③メンテナンスがしやすい

一軒家では、掃除や庭の手入れなど、日々必要なメンテナンスが少ないと、生活が楽になります。高齢者になると、家事をするだけで精一杯というケースが多いです。一軒家を維持するためは、労力は最小限におさえるのが理想といえるでしょう。

④病院やスーパーなどの施設が近くにある

高齢者になったときに重要なのが、よく利用する施設の近さです。体調が悪くなっても、徒歩圏内に病院やスーパーがあれば、一軒家でも自立した生活が送れます。

車で移動するのも楽ですが、高齢者になって免許返納になる可能性も考慮しましょう。

高齢者が一軒家に住むメリット

高齢者 イメージ

高齢者が一軒家に住むと、いくつかのメリットがあります。一軒家ならではの利点を見ていきましょう。

プライベートな空間を確保しやすい

一軒家は隣家と距離が離れているので、騒音トラブルに巻き込まれにくいです。防音対策がしっかりとしていれば、外からの音も気になりません。

また、庭付きの一軒家なら、ガーデニングが自由に楽しめます。高齢者自身のペースで暮らせるので、のんびりとした老後がおくれるでしょう。

リフォームの自由度が高い

一軒家は、バリアフリー化や介護のための改装が必要となったとき、管理規約が存在しないので、自由にリフォームが可能です。リフォーム時の騒音も、マンションと比べて気になりにくいです。高齢者になって誰かと暮らす場合も、リフォームによって介護がしやすくなります。

車と玄関が近い

一軒家は車と玄関が近いので、高齢者でも荷物の出し入れが簡単にできます。車に乗らなくなっても、来客用のスペースとして利用が可能。介護施設やデイケアの利用で、車の送迎がしやすいのもメリットです。

高齢者が一軒家に住むデメリット

デメリット イメージ

高齢者が一軒家に住んだ場合、デメリットがあるのも確かです。きちんと把握して、今後につなげていきましょう。

防犯性が低い

一軒家は、セキュリティを自分で管理しなければいけません。高齢者となって認知機能が低下してくると、玄関の施錠を忘れてしまう場合もあります。オートロック設備が導入できず、管理人がいないので、全体的な防犯性が低下しやすいです。

2階建ての場合|階段の移動が辛くなる

2階建ての一軒家はスペースを有効活用できますが、高齢者になると足腰の筋力が弱まり、上下移動がしにくくなります。

なるべく1階で生活が完結できるようにするのが理想です。ただし、2階を使わなくなると、掃除が行き届かず、ホコリだらけになるおそれがあります。

家の自己管理が大変

一軒家は、庭木や雑草の手入れなど、日々の自己管理が大切です。降雪時は、雪かきも高齢者がしなければいけません。一軒家の手入れ中に、ケガをしてしまったり、トラブルが起きる可能性があるので、要注意なポイントといえるでしょう。

高齢者が住みやすい一軒家は”平屋”

平屋

高齢者が暮らしやすい一軒家は”平屋”です。平屋は上下移動がなく、バリアフリー化しやすいので、シニア世代に人気があります。以下の記事で、平屋の魅力を紹介しているので、ぜひ読んでみてください。

高齢者におすすめの間取り例

高齢者向けの間取りを2つ紹介します。これから家の建て替えや、新築を検討している方は参考にしてください。

バリアフリー化した高断熱の平屋|3LDK

平屋 外観
平屋 間取り
画像引用:SUUMO

広々としたスペースを活用し、バリアフリー化した平屋の一軒家です。すべての部屋がリビングと直結しているので、光熱費をおさえやすくなっています。収納が充実しているので、物が多い人でも快適に暮らせるでしょう。玄関口にスロープがあるので、車イスでも出入りが楽ですよ。

プライベート空間を確保した二世帯住宅|5LLDDKK

二世帯住宅 1階間取り
二世帯住宅 2階間取り
画像引用:SUUMO

1階に親世代が暮らすことでバリアフリー化した二世帯住宅。回遊性があるので、移動しやすい間取りとなっています。完全分離型なので、お互いのプライバシーが守られます。デッドスペースが少ない理想的な間取りです。

高齢者が暮らしやすい家で快適な老後に

老後 イメージ

高齢者が住みやすい一軒家は、バリアフリー化された住宅です。トラブルが起きにくいので、一軒家でも安心して暮らせます。ただし、セキュリティ面に気を配る必要があったり、管理がしにくい一軒家だと疲れてしまうおそれがあります。快適に暮らすためにも、設計やリフォーム時に間取りに気を配ってみましょう。

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